無垢材のオイル仕上げテーブルは、その美しい風合いや使うほどに出てくる味わい、そして長く付き合える耐久性で人気のある家具の一つです。
しかし、日常の使用や環境の影響により、テーブルの外観や質感が劣化することがあります。今回は、無垢材オイル仕上げテーブルのメンテナンスについて詳しく解説します。美しい状態を保ち、長く愛用するための手順やコツをお伝えします。
家具とインテリア daus labで販売しているものでは、商品ページの【材質】の項目に「天然木」「オイル仕上げ」と記載されているものが該当します。
適切な保護
テーブルを汚れや傷から保護するために、コースターやランナー、ランチョンマットなどを使用することをおすすめします。
熱い飲み物や食べ物を置くときは、熱からテーブルを守るためにマットや鍋敷きなどを使用しましょう。また、鋭利な物や粗い表面を直接テーブルに置かないように注意しましょう。
水滴の付いたグラスやコップを直接天板に置くと、水滴がシミとなり、跡がついてしまいますのでコースターは必須です。
適切な湿度と温度の管理
無垢材は湿度や温度の変化に敏感です。
過度の乾燥や湿度の高さは、木材の収縮や膨張を引き起こす可能性があります。テーブルの周囲の湿度を一定に保つために、加湿器や除湿器を使うなどの対策を行いましょう。また、直射日光や暖房器具から遠ざけることも重要です。
定期的な掃除とお手入れ
無垢材のテーブルを美しく保つためには、定期的な掃除とお手入れが重要です。
柔らかい布やマイクロファイバークロスを使って、テーブルの表面を優しく拭き取ります。汚れや食べカスをこまめに取り除くことで、表面の傷や汚れを防ぎます。
基本は乾拭きです。どうしてもとれない汚れがあるときは、水に濡らした後硬く絞った布でふき取りましょう。この時、余計な水分がついてしまわないように、乾拭きもしておくといいでしょう。
木材オイルやワックスの使用
無垢材のテーブルの保護と美しさを維持するために、定期的に木材オイルやワックスを使用することをおすすめします。
オイル仕上げのテーブルの場合、天板がカサカサしている、色が薄くなってきた、これらのサインが見え始めたらメンテナンスのサインです。オイルやワックスを塗り込むことで、木材に浸透し、水分や汚れから木材を守ります。また、テーブルの艶や質感を引き立たせます。
家具用の木材オイルやワックスもありますが、食用の亜麻仁油や荏胡麻油でも代用できます。食用の油ですから、万一、口にしてしまっても安全ですし、化学物質を含まないのでシックハウス症候群にはなりません。
亜麻仁油や荏胡麻油は乾性油と言って、時間が立つと空気中で徐々に酸化することにより固化する油です。逆に同じ食用油でもサラダ油やオリーブ油は不乾性油と言って、乾かない油なので家具には使わないでください。ベタベタになってしまいます。
個人的には食用の亜麻仁油でのメンテナンスがおすすめで、家具屋の私もこの方法でメンテナンスしていますのでご紹介します。
我が家の無垢材オイル仕上げのダイニングテーブルは購入してから7年ほど経ちます。白っぽい部分、手触りがカサカサの部分、コップの水シミ跡が目立つようになるとメンテンナンスのタイミングです。
家具メーカーに言わせると半年に一回くらいはオイルでメンテナンスして欲しいそうですが、私は家具屋のくせに2年に一回くらいです。
下の画像ではわかりにくいですが、ところどころ白っぽく、手触りはカサカサです。
まずはきれいな布やウエスで乾拭きをします。しっかり強めに拭くと、結構なほこりや汚れがとれます。
この後、亜麻仁油を塗るのですが、ほこりや汚れが残っていると亜麻仁油と一緒に塗り込んでしまいますので、乾拭きはしっかりやりましょう。
乾拭きが終わったら、きれいな布やウエスに亜麻仁油を小さじ一杯程度湿らせて、木目に沿って塗り込んでいきます。
ハギ(継ぎ合わせの板)ごとに亜麻仁油を補充しながらやると、まんべんなく塗れます。
塗りすぎた亜麻仁油は、上に浮いていますのでウエスでなぞりながら、少ない部分へ塗り込んでいきます。
塗り終わったら15分程度乾燥させ、布やウエスで余計な亜麻仁油をふき取りように乾拭きをします。
この時、拭き跡が見えなくなるようにふき取りましょう。
買った時のような色合いや木目が戻ってきました。使っている間についた傷にも亜麻仁油が浸み込んで、いい風合いになっています。このまま一日以上乾燥させれば出来上がりです。
亜麻仁油を含んだ布やウエスは自然発火の恐れがありますので、たっぷりと水を含ませてから処分してください。
傷や汚れの処理
もしテーブルに傷や汚れがついた場合は、適切な方法で処理することが重要です。
汚れは、柔らかい布や紙やすりを使って優しくこすり、できるだけ早く取り除きます。こすった跡が少し白くなりますので、あまり強くこすりすぎないのがコツです。オイルやワックスを塗り込むと、元の色味に少し戻ります。
木材の種類や仕上げに合わせた傷修復キットや木材リペア製品がホームセンターでは販売されています。これらを使用して、傷を修復してもいいですし、腕に覚えのある方なら、同じような色合いや雰囲気の木材を用意して加工する、パテや木の粉で穴や傷を埋めるなどしてもいいでしょう。自分で修理することで、また一段と愛着も増します。
あまりひどくない傷であれば、私ならテーブルと過ごしたわが家の歴史としてそのままにしておきます。
メンテナンスが難しい場合や、深刻な傷やダメージがある場合は、無理せずに専門家に相談しましょう。
まとめ
以上の手順を実践することで、無垢材のテーブルを美しく保ち、長く愛用することができます。日常のお手入れや適切なメンテナンスを行い、テーブルの美しさと耐久性を守りましょう。